ブラジレイロ
すっかり寒くなりましたね…皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私はといえば、相変わらず仕事に忙殺されています。11、12月は繁忙期なので…
さて、今日は福岡は天神-中洲エリアをぶらっとしてきました。高層ビルが立ち並んでいたり、怪しい店があったり、
退屈しませんね〜。
そんな中で、こんな記念碑を見つけました。
川沿いにあるこの石碑、何が書かれているのかと思って見てみると、喫茶「ブラジレイロ」の事が書かれていました。
ブラジレイロといえば、知る人ぞ知る名店です。店内にカラヤンの写真が飾ってあるのが印象的なお店です。今は呉服町近くにあります。
この記念碑を書いた人物の名が読めず、誰が書いたのかは分かりませんでしたが(知っている方教えてください!)ブラジレイロがどんな場所だったか、記されていました。
ブラジレイロは、昭和19年に強制疎開になるまで、ちょうど記念碑のあった位置にありました。
「昭和9年4月、白亜二階建て総ガラス張り。階下中央に広い噴水があり、マーブルまがいの円卓と、真紅のレザー張りのイスが程よく並ぶ。ここで博多人は珈琲の旨さを知った」
碑にはそう記されています。
昨年、ギンギラ太陽'sが公演した「天神開拓史」の中でもこのことが少しだけ触れられています。ブラジレイロは、第二次大戦中、強制疎開になるまで福岡・博多に珈琲を提供し続けたそうです。
またブラジレイロは、九州の文学の中心地としての役割も持っていました。
碑は、九州の文芸雑誌である「九州文学」(現在は第7期)の第2期は、このブラジレイロで産声をあげた事も伝えています。
「第2期『九州文学』は、ここに文学仲間が会合し文学を論じあった、その熱っぽい文学的雰囲気の中から派生したものだ」
この小さな喫茶店で、九州の文学者が、ああでもないこうでもないと言いながら論じあっていたと考えると、なんだかすごくロマンを感じませんか?
ブラジレイロ、価格設定は少しお高めですが、是非とも一度足を運んでみてはいかがでしょうか。